盟弔辞の文例

                     友の死を悼む

〇○君
 君と私とは、小学校、中学校、高校という長い学窓生活において最も親しい友であり、ぉ互い将来手を取りあって渉もうという兄弟のような仲であつた.それなのに君は病魔のために.私を残して先に逝つてしまつた.
 高校時代、あの広いグラウソドウを、ポールを蹴りて駆けま'わつたサヅカー部の夏の合宿の思い出.冬休みを利用して、スキーをかついで信州の山々を滑りたあの爽快さ、これらは全て帰らぬ思い出となつてしまつた.得意げに銀世界を滑りていた君の姿が思い出されてならない.社会に出て、君は貿易会社に勤め、海外に夢をはせていた.しばらくぶりで逢つた君の成長ぶりをみて私も負けていられたいと競争心を起こしたものだ.ある時は親友であり、ある時はよき競争相手としてつき合つてきたが、考'えてみれば私にとりても君の存在は一つの生きがいであつた。先に逝ってしまった君を思う時、その生きがぃを奪われたように思えて、冒葉では表現できない虚脱感と淋しさに包まれている。
 去年の十二月、久しぶりに開かれた同窓会で夜の更けるのも忘れて飲んだぁの時が、思つてみれば最後となり、久しぶりにお互い学生気分で議論し合ったが、今では思い出となつてしまつた.あの時に君のいった「お互い可能性を試そらではなぃか」という言葉が今でも耳に残ってぃる.
 〇〇君 と呼んでみても、君は応えてくれなぃ。君はあの世にぁって、残された家族やお母さんのことをて心配しているであろう.親孝行の君だから、また、子煩悩の君だから、痛いようにその気持はわかる.
 〇〇君 安心し給え。君が居なくても微力ながら君にかわりて力を貸すっもりだ.どうか安らかに眠つて欲しい。君の骸と永遠の別れを告げるにぁたって霊前で誓う。(心からその冥福を祈り合掌する)

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