第四章文調に配慮する
 最近の国霊力の低下にともなって、 一般的に表現力が低下した。文語文と口語文が一緒になったり‐軽薄な印象を与える言葉を使ったり‐表現を間違えたりすることがしばしば見受けられるが、弔辞においては厳粛であるということが肝要であるから、全体の文の流れは無諭のこと、表現の言葉も注意する必要がある。使用する語句も、それなりに平均化される必要がある。まったく平易な言葉で始まりた弔文が、途中で急に難かしヒ言葉の羅列になると、会葬者にしても奇異な感じを受ける。大体にして挨拶、手紙、文章などは最初と最後が肝要であるから、初めとしめくくりの言葉を十分に考える必要がある。

第五章遺徳を称える
 弔辞というのは読む者の心を披樋するわけであるが、その中に故人の遺徳を称えることを忘れてはならない。ただ淋しい、悲しいだけではなく、故人が歩んだ人生の中でどのようなことがあったか。また弔辞を読む者からみて尊敬に価することとか、故人の業績を再確認し、それを称えることが肝要である。

第六章冥福を祈る
 最後のしめくくりとして冥福を祈ることが肝要である.冥福を祈る言葉の表現は多々あるが‐弔辞自体の意味が故人の魂を鎮め、冥福すなわち祈りを捧げることにあるから、この一文は欠かすことができない。

第七章 良く読み方を練習しておく
 大勢の前で、書かれた物を読むといつてもアガることもあるし、親Lい場合には弔文を読むうちに故人が偲ばれて絶句することもしばしば見受けられる.涙や感情のために弔辞の朗読が時折ゆきつまつても当然と思われるが、文章の読み違えや、たどたどしい読み方では弔辞の内容を著しく阻害する.自分が書いた~文章でも十分練習]しておくことは大切なことである。全体的にいつて弔辞は早口ではなく、ゆっくりとした口調で、心を込めて、悲しい調子で読む事が大切である.悲しみの雰囲気にそぐわない弔辞は、むLろ迷惑である.ある葬儀で見かけた風景であるが‐あた~かも労組の決議文を読む調子で弔辞を読み上げた人がいたが、大変に奇異な感じを受けた。

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