宗派、宗旨、宗教に関係ない


 当院の水子供養の場合、宗派、宗旨、宗教に関係はない。仏教り考え方は本来広大無遍のものでこだわりはない。宗派、宗旨といえどもその源は釈尊である。後世傑出の人が出て一宗を建てたにすぎないわけで、一言でいえぱ仏教である。また宗教が違っても仏教ではその人は救われると説いている。
 仏は他の宗教だからといって救済しないということはない。人間等しく大慈大悲の心によって救われるのである。当院は門跡寺帖加ということもあり宗派も開いていないこともあり、宗派に関係なく申し込みがある。水子供養ばかりではなく先祖供養、厄除け三年祈顧、特別諸祈願もまた同様-である。
 ただ先祖供養の場合などでどうしても自分の宗派によつて法要をしてもらいたい場合は、その宗派の僧侶を伴ってもらい当院のお墓で法要を営んでもらっている。要は水子供養とはこれらこまごまとしたことに関係なく、自分の子供に対する親の情をもって、この世に生まれなかった子供の霊を慰めるということである。これは親の役目であり義務なのである。この祈りの世界には人間が考える形骸的で観念的な宗派、宗旨というものは存在しないのである。