火 葬


 火葬場には、かまどの前に小机が用意してあるから、寝棺をかまどの中に安置したら、持参した位牌などをその前に飾つて故人の冥福を祈る。読経が終わって一人ずつ最後の焼香、合掌、礼拝を済ませ、火葬に付される一時間〜一時間半、控室で休憩する。
 火葬が終わると、骨を骨壷に入れて白木の箱に収め帛に包んで持ち帰ることになるが、将来分骨が必要と思われる場合は、あらかじめ依頼しておく。お骨上げが終わったら位牌と骨箱を忘れずに持ち帰り、家に到着したら手を洗い清め、塩を降りかけてもらって中に入る。家では祭壇も取り片づけられているから、遺骨と位牌を祭壇に飾り、その後精進落としとなる精進落としは葬儀委員長をはじめ葬儀に参列した僧侶、役員世話役、火葬に同行した人、近親者、親しい友を招く.簡単な読経と焼香の後、酒宴を開いて葬儀の労を労うわけである。