内緒


 仏教語の内証の意味が転じたものである。証とは義内証ともいわれ悟りの事である。自己を中心に真理を悟ること、あるいは悟りそのものをいう。倶舎論では「この法の自正は実には有たるも離言なり、唯聖者各別の内証なり」といっている。結局、仏教の最も大切な内証が俗化し、内緒事とか内密の話に転化したものである。